避難袋に入れたい赤ちゃんのために被災時にあると助かるモノと代用方法

 

赤ちゃんがいて災害に遭ったら…

f:id:CloverS:20160428061203j:plain大きな被害が出ている熊本地震。子育てをしている立場から、自分が被災したら何が必要なのだろうと考えてしまいます。そこで、赤ちゃんがいた場合に避難袋に入れておきたいものをまとめました。また、非常時に代用できる方法も記載します。自分たちに必要な避難袋を準備する参考にしてみてください。

※有益な情報がわかったら随時更新していきます

 

避難袋の目安について

いろいろな考え方がありますが、一般的に言われていることから現実的な例をまてめてみます。

 

避難袋のタイプは?

避難袋についてですが、手が自由になるリュックタイプが理想です。避難袋とマザーズバッグにまとめる、というものもありましたがバッグを2つ持って、赤ちゃんを抱えて避難するのは難しいと感じました。避難先から家の様子を見に行ったり、移動するときはマザーズバッグがあると便利なのでリュックタイプの避難袋の中に入れてしまうのもアリです。

 

避難袋の重量は?

避難袋の重量は一般的に、成人男性で15kg、成人女性で10kg程度が目安だと言われています。ただし赤ちゃんがいる場合は、赤ちゃんの体重が加わります。その為、避難袋と赤ちゃんを同時に抱えて身動きがとれるか試してみてください。せっかく避難袋を作っても避難できないと本末転倒です。最後は自分の体力と相談することが大切です。

 

避難袋は何日分必要?

一般的には3日分を目安にしようとなっています。家の備蓄を含めると7日分が理想的だそうです。通常の避難袋(水や救急キットなど)の他に赤ちゃん用品が入りますので、避難袋に3日分となると本当に必要なもの以外は入れることができません。何が必要か、おむつであれば日々どのくらい使用しているかなど、自身の生活環境を考慮して決めてみてください。

例としては、

  • 欠かせないミルクやおむつは3日分にして、衣類は1日分で肌着を多めに入れて調整する
  • 大人用は必要最低限にして赤ちゃん用品を増やす

など、大人と赤ちゃんのバランスも考えながら相談して決めてみてください。

 

避難袋に入れておきたいもの

では実際にどんなものを避難袋に入れておいたら良いのか、必要になってくるものをまとめました。また、代用できる方法やあると便利なアイテムも記載します。(水は通常の避難袋に入るので除きました)

 

ミルク

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赤ちゃんの食事で欠かせないのがミルク。普段、母乳で育てていても被災後のストレスや満足に栄養が摂れない状況で母乳が出なくなってくることがあります。そのため、保存のきく粉ミルクが必要です。避難袋に入れることを考えると、缶より携帯用のキューブタイプかスティックタイプが適していると言えます。

 

お湯が不要の液体ミルクもある

「液体ミルク」というものもあり、これはお湯が無くてもそのまま飲むことができます。海外では一般的に普及されていますが、残念ながら日本では発売されていません。有名なところだとダノングループでスイスメーカーのAptamil。ベビーミルクメーカーとして50年の歴史があります。避難時にはお湯が手に入りにくい状況が考えられますので、いざという時には重宝しそうです。

 

ミルクが無い時の代用は?

ミルクが無い場合に代用になるのが、重湯や砂糖水です重湯とは通常よりも5~10倍程度の水を入れた粥の上澄みのことをいいます。重湯は栄養価が高く、スプーンなどで少しずつ食べさせてあげることでミルクの代用になります。

 

【 重湯の作り方】
  1. 通常よりも5~10倍程度の水を入れて炊く
  2. 炊き上がったら冷まして、米と液体を分ける
  3. スプーンなどで少しずつ飲ませる

砂糖水は水に対して5%の濃度が目安になります。こちらもスプーンなどで少しずつ食べさせてあげます。

 

【 砂糖水の作り方】
  1. お湯100ccに対して砂糖5gを溶かす(濃度5%が目安)
  2. 冷ましてスプーンなどで少しずつ飲ませる

 

こんなものも便利

その他にも避難時や避難袋に入れる場合に、便利なアイテムがあるのでご紹介します。必要だと思うものがあったら避難袋に入れておきましょう。

 

簡易湯沸かし器POT

火がなくてもお湯を沸かすことができます。ミルクを作る時や離乳食を温める時など、幅広い用途が考えられます。代用としてはカイロがあると水や離乳食を温めることができます。

 

携帯用使い捨てタイプの哺乳瓶

ミルクを飲むときに哺乳瓶は必須ですが、哺乳瓶の消毒ができない場合に役立ちます。ジャバラ式で軽量・コンパクトになっています。消毒済みなので、カプセルから出してすぐに使用することができます。また、哺乳瓶が不足した場合には消毒が不十分な哺乳瓶より、紙コップでの授乳が安全です。

 

授乳ケープ

避難所ではプライベートなスペースを確保することが難しい場合も考えられます。授乳ケープがあることで授乳しやすい環境を作れます。授乳ケープがない場合は、毛布やおくるみで代用できます。代用する場合は、授乳中に外れないように注意してください。

 

オムツ

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被災地で不足していると良く聞くオムツ。無くてはならないものです。使用頻度を勘案して避難袋に入れましょう。オムツのサイズが変わったら避難袋のオムツも忘れずにチェックするようにしましょう。また、使用済みのおむつをまとめておける袋があると便利です。

 

オムツが無いときの代用は?

レジ袋と布で代用することができます。レジ袋の持ち手部分と、両端を縦に切り開きます。アジの開きを縦に開くイメージです。その上にタオルや布を敷いて、開いた片面に赤ちゃんを乗せて手持ち部分を結びます。

詳しい作り方はこちらで紹介されています

 

避難袋に入れるときは紙オムツ圧縮袋が便利

おむつはどうしてもかさばります。1日に何回も替えるので、使用する枚数も多くなります。避難袋の容量は限られていますので、圧縮することでスペースを節約できます。また圧縮する時は一つの袋ではなく、小分けにしておくと、移動したいときなどに便利です。「くるりんパック」は1枚でおむつを5~8枚圧縮できます。

 

おしりふき・ウェットティッシュ

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赤ちゃんのおしりがふけずに、かぶれてしまうと大変です。また、お風呂に入れない場合も考えられますので、体を拭いてあげたり汚れた場所を拭いてあげたりと重宝します。水が貴重な環境なため、赤ちゃんから大人まで幅広く活躍が想定できます。

 

衣類

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赤ちゃんの服はすぐに着せることができるタイプがオススメです。前開きになっていたり、かさばる装飾が付いていない服がいいです。また、暑さ寒さは肌着で体温の調整をするして快適に過ごすことができます。こちらも圧縮して避難袋に入れることで、スペースの節約になります。

また、靴下は防寒対策にもなります。歩き始めている場合は、厚手の靴下にすることでルームシューズ代わりにもなります。

 

新聞紙やビニール袋

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新聞紙は体に巻きつけたり、下に敷くことで保温効果が得られます。また、ビニール袋も同様に保温効果があります。新聞紙を巻きつけてビニール袋で覆うと、さらに保温効果が高まります。ビニール袋を使用する時の注意としては、頭付近だと鼻や口が塞がれて窒息する危険がありますので、十分に注意してください。

 

タオル・ハンカチ

贈る身の代わりや怪我をした時の包帯代わり、おむつの代用時にと幅広く活躍します。頭にかぶせることで防災頭巾にもなります。また、速乾タオルは薄くて軽量、すぐ乾くので何かと便利です。

 

母子手帳・乳幼児医療証・保険証

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災害や避難先で病気や怪我にかかった場合、持っていることで迅速に適切な処置ができます。しかし、普段使用するものですので、避難袋に入れてしまうと不便です。コピーをとって入れておくことをオススメします。

 

抱っこ紐

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避難袋に入れるのは難しいですが、普段使用している抱っこ紐は避難するときには必要です。赤ちゃんを抱えて避難すると両手が塞がってしまいます。急な地震や足場が不安定になっていることも考えられますので、両手が自由になるかどうかで避難状況が変わってきます。その場で抱っこ紐を付けられなくても、引っつかんで持って行きましょう。

 

その他あると助かるもの

その他にもあると助かるものがあったので、余裕があったら入れておきたいです。

 

水筒(魔法瓶)

お湯がいつ手に入るかわからないので、保温することができる水筒(魔法瓶)があると助かります。夜にミルクを作るときに便利です。

 

お菓子

特殊な状況下では子供も不安になります。ぐずった時や、小腹が空いてしまった時などにあると助かります。チョコレートなどの甘いお菓子には、癒し効果もありますのでストレスを軽減してくれます。

 

おしゃぶり・おもちゃ

お気に入りのおもちゃやおしゃぶりがあると赤ちゃんの気が紛れます。避難所では音が鳴ると迷惑になりかねませんので、音が鳴らないものを選ぶといいでしょう。

 

自分の家庭に合った避難袋を作ろう

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いかがだったでしょうか?考えてみると、赤ちゃんに必要なものはたくさんあります。日々の赤ちゃんとの生活や、自分自身の体力などを想定して自分たちに合った避難袋を準備してみてください。

また、地震対策の購入費用には自治体の助成金を利用するとお得です。